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5月5日、晴れ。
どこに行こうか迷っていた連休中、ふと思いついて、高知県越知町の横倉山に登ってきました。
登山は野外遍の筋トレです。
行ってみれば、静かな森の中で心が整い、見晴らしの良い岩場で深呼吸し、木洩れ日の中で白い不思議な花(ギンリョウソウ)と出会い、
気づけばこうつぶやいていました。
「森林浴が、やめられなくなりました。」
今回はそんな「筋活女子の副産物登山」体験として、横倉山の魅力と初心者の注意点をまとめてご紹介します。
梅雨入り前に、自然にふれたい人、少しだけ心と体を整えたい人に届けたい山歩き記録です。
1.知る人ぞ知る「霊峰」横倉山
高知県越知町の横倉山について
**横倉山(よこぐらやま)**は、高知県高岡郡越知町に位置する標高約800mの山で、四国百名山のひとつに数えられています。その特徴は、地質・植物・歴史・伝説が複雑に交差する、まさに“自然と文化の宝庫”である点です。
地質と自然
- 横倉山は約4億年以上前のシルル紀の地層から成り、サンゴや三葉虫、4億5000万年前の「コノドント」などの化石が発見されています。
- かつては赤道付近のサンゴ礁を伴う小さな大陸だったものが、長い年月をかけて現在の場所に移動し、隆起と侵食を経て今の山容となりました。
- 植物の多様性も非常に高く、約1300種類もの植物が自生しており、世界的な植物学者・牧野富太郎博士が研究を重ねた場所としても有名です。
歴史・伝説
- 横倉山は、土佐国唯一の修験道の霊場として栄えた歴史があり、今も修験道時代の名残として岩場に鉄の鎖が残っています。
- 平家落人伝説や安徳天皇にまつわる「御潜幸物語」など、数々の伝説が語り継がれています。
- 山頂には安徳天皇を祀る横倉宮があり、社殿裏の断崖絶壁(馬鹿だめし)は高さ約80mの石灰岩で、名所の一つです。
- 他にも杉原神社や安徳天皇陵墓参考地、安徳水(日本名水百選)など、歴史的・文化的なスポットが点在しています。
*参考:越知町観光協会HP https://ochi-kankou.jp/tourist/yokogurayama/yokokurayama.html
横倉山までのアクセス・駐車場
- 高知市街から国道33号を松山方面へ約32km(車で約1時間)越知町役場周辺まで到着。
- 高知道(高知自動車道)伊野ICからは約45分。
- 越知町中心部から横倉山第1駐車場までは約7km、車で約15分。第1駐車場から第3駐車場まではさらに約2km。
*行動食などは越知町中心街のスーパーやコンビニで調達しておくといいです。 - 駐車場は3か所(第1~第3駐車場)あり、各登山コースや目的地に応じて使い分けが可能です。第1駐車場は登山者向け、第3駐車場は横倉宮への参拝に便利。*十分な広さがあるのでよほどの「登山ブーム」で込み合うことがない限り駐車場に困ることはありません!
- 高知県全域が大変雨量の多い地域になります。時折32号線が通行止めや土砂崩れを起こす可能性があるため大雨や洪水警報の後は交通情報に注意してください。
登山コースはいくつかあります
YAMAP ヤマップの山の情報、ルートはこちら。
初心者や体力に自信のない方は第三駐車場から参拝道を登るのがおススメです。安全な道なのですが木の根の凸凹も予想以上に大きいのでスニーカではなく、トレッキングシューズは履いていきましょう。
「修験の山」を体感したい方は第一駐車場から「カブト嶽」経由がおススメです。
*途中、岩場がありますので要注意して進んでください。
2. 歩いたルートと登山道のようす
今回は「修験道コース」第一駐車場に車を止めて登山道から登ることにしました。

登山道は整備されていて歩きやすい山道が続きます。
が、しかし。

修験道コースを選ぶとこのような「鎖場」もあります。(う回路もあります)
ストックも持っている場合は慎重にゆっくり登ってください。自信のない方は無理せず迂回するのがいいです。
カブト嶽まで登るとこの景色がみられます。これがあるのでハイキングはやめられませんね。
清流仁淀川とその流域の町が一望できます。
古くは弘法大師、近代では牧野富太郎博士もみた風景。

4億年以上の歴史のある石灰岩が作り出す自然の芸術。

本日はこちらの神社まで。登山口からここまで休憩を取りながら1時間20分くらいでした。

3.横倉山のここが魅力!
歴史を感じる場所
約4億年前に石灰岩が隆起してできたとされる山です。
以前は貝の化石が発掘される場所として遠足の目的地として多くの小学校からも選ばれる場所でした。
(山のものは木の小枝、小石も持ち帰ってはだめですよ!)
かつて弘法大師が修行をされた霊山であること、
そして安徳天皇陵墓参考地として平家物語の伝説が伝わる場所でもあります。
日本の歴史がキュッと詰まった場所です。歴史好きにはたまらない場所です。
ギンリョウソウに出会える「生きた植物図鑑」
私は雄大な自然の力に魅入られて巨木や神社、登山道などの景色、風景の写真を大きく撮影するので
足元の草花には気が付きにくいのです。途中、珍しい植物がありました。すれ違った方から「ここに咲いている」と教えてもらわなければ、ひとりでは見つけられませんでした。

「ギンリョウソウ」という珍しい植物?キノコ類?でしょうか?詳しくないのですが、この植物があることを知っていてわざわざここに来る人もいるそうです。
すれ違う方たちはどこか学者風?学校の先生?のような雰囲気の方が多く、大人の知的好奇心を満たしてくれるまるで「生きた植物図鑑」のような場所です。
ウォーキングと筋トレ効果のバランスの取れた登山道
カブト嶽付近の岩場やややハードで危険な道ですが、道迷いの心配はまずない山なので安心してハイキングが楽しめます。また、参拝の道として古くから多くの人が使っていたこともあり、なだらかに続く参拝道から山頂を目指すこともできます。心拍数の上がるハイキングとリラックスして歩くウォーキングのいいとこどりのできるコースですので私も年間、何度も来たい「野外筋トレ場」です。
YAMAPのアプリを起動し損ねてこの日の運動カロリーを測定していなかったのですが、おそらく、ハイキングだけで消費カロリーは700~750㎉はあったと思います。

私は下山してきたのですが、こちら側が参拝道になるので第二・第三駐車場からスタートすれば参拝道から登山できます。
森林浴の癒し
森林浴の癒し
杉原神社境内の大きな杉の木。
ここで30分ぐらい空を見上げて過ごしました。とても気持ちの良い場所です。森林浴、最高!

ご神木には触れない神社も少なくないですが、こちらの多すぎは間近で拝見でき、そっと触れることもできます。
失礼のないようにそっと触れたり、体を預けて瞑想するのもいいかもしれません。
まとめ
知的好奇心を満たす「大人の遠足」気分で楽しむもよし。
スマホの電源を切って静かに森林浴と瞑想にふけるもよし。
弘法大師の修行に思いを馳せて修験の道を進むのもよし。
日常生活では使うことの少なくなった「五感」を研ぎ澄ましに行くもよし。
横倉山は大人だからこそ楽しめる宝の宝庫でした。
梅雨入り前の晴れの間に。
山は多くの人を待っています。
さいごに。ちょっとだけ気をつけたいこと。
- YAMAPなどの山のアプリで事前に予習をしておく
- 最低限、トレッキングシューズと長袖のシャツの装備
- 駐車場付近や麓の街中でトイレと行動食、水分の調達は済ませていく
- ゆっくり散策して2~3時間。行動食(カロリーメイトやクリームブランなどすぐ食べられるもの)や水分(麦茶、ポカリスエットなど)の携行
少し準備しておけば安心してハイキングを楽しめます。
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